思っているより奥が深い!ハイパーカジュアルゲームって何?株式会社ITIのディレクターにインタビュー!

思っているより奥が深い!ハイパーカジュアルゲームって何?株式会社ITIのディレクターにインタビュー!

ハイパーカジュアルゲームには2つの定義があると考えられます。ゲームとしてとビジネススキームとして。株式会社ITIの現役ディレクターに、奥が深いハイパーカジュアルゲームの世界についてインタビューしました。

インタビューで現場の声をお届け!

こんにちは。

ハイパーカジュアルゲーム大学のミヤ~ルです。

今回は、久々のインタビュー企画になります。

弊社でハイパーカジュアルゲームのディレクターを担当しているIさんに、改めて「ハイパーカジュアルゲームって何?」という部分を聞いてみました。

本当の意味でのハイパーカジュアルゲームって、どういうものなんだろう?

その辺りを深堀りしていきます。

 

Iさんにインタビュー

ハイパーカジュアルゲームとはのインタビュートップ画像

 

ーまずは、現在の業務について教えてください。

現在はアプリのディレクション、企画、プログラムを始め、ハイパーカジュアルゲームの企画のレビューやアドバイス的なものまでいろいろやっています。

 

ーかなり幅広い業務に携わっているという事ですね。

はい。

ハイパーカジュアルゲームの方はどちらかというと企画がメインですが、現在は一般的なゲームアプリよりは、ハイパーカジュアルゲームほぼ1本みたいな感じです。

 

ーハイパーカジュアルゲームのプログラミングの方は?

そうですね、最近はプログラムもやっています。

企画してゲームを作って、テストをしてという感じで、ディレクションから開発まで幅広く手掛けています。

 

ーもう何年ぐらいやっているんですか?

ハイパーカジュアル自体に専任しだしたのは、2018年の中頃ですかね。

 

ー2018年だと、ハイパーカジュアルゲームはどんな感じだったんですか?

そうですね…ビジネスモデルとして、ハイパーカジュアルゲームがいわれ始めた頃ですね。

そういった戦略で成功しだしたパブリッシャーが出て、これがビジネススキームとして成り立っているということがいわれ始めた時期ですね。

 

ーそういうのは、やはり海外が先なんですか?

はい。

ちょうどketchappとかVoodooというパブリッシャーが出てきて、話題になり始めたぐらいです。

「何か最近、Voodooとかいう所のゲームがランキングにすごい入ってるぞ」みたいなのを、みんなが意識しだしたくらいですね。

 

ーそれは、日本中のアプリ開発者の人達が一斉に言い始めたんですか?

いえ、日本でもまだそんなではなかったですね。

当時カジュアルゲームメインでやっていた所は、「どうやら海外でハイパーカジュアルゲーム(Voodoo)っていう所が、こういう戦略でやっていたっぽいぞ」というのが、ちょっと話題になっていたくらいです。

ハイパーカジュアルゲームという単語の認知度は、かなり低かったと思います。

 

ー情報としては、割と早い段階で触れていたと。

そうですね。

 

ーその時に、これが今後来るだろうと考えたのですか?

はい。

 

ハイパーカジュアルゲームとはのインタビュー

 

ーなるほど。では改めて、ハイパーカジュアルゲームとは何ぞや?というところを教えてください。

個人的には、「ハイパーカジュアルゲーム」という単語には、2つの用法意味があると考えています。

その2つというのは、「ジャンルとしてのハイパーカジュアルゲーム」と「ビジネススキームとしてのハイパーカジュアルゲーム」ですね。

まず、ジャンルとして用いられる場合は、「簡単なルール、親しみやすい見た目、1プレイが短くて隙間時間で楽しめる、プレイ動画を見たらすぐに理解できるゲーム」といった要素が挙げられます。

一方、ビジネススキームとして用いられる場合は、「MVP検証のように最小限のプロトタイプを制作し広告出稿しCPIを計測、目標CPIを下回ればCPI > LTVの構図になるまでテストや改修を繰り返し、収益が立てられる状態までもっていったら、思いっきり広告費をかけ、最大の収益を狙いに行く。メインのマネタイズはアプリ内広告で行う無料ゲーム」というものとして語られていると思います。

「ジャンルとしてのハイパーカジュアルゲーム」とは「ビジネススキームとしてのハイパーカジュアルゲーム」の十分条件であるとも表現できますね。

 

ーゲーム内容で言うと、キャラクターをしっかり作りこんだものではないという事でしょうか?

そうですね…。

例えばIPもののような強いキャラクター性とかはあまり必要ないですね。

とにかく幅広い層を狙いに行きたいので、逆にそういう偏りがあると、特定の層しかターゲットにならない可能性があり、低いCPIを狙いにくくなってしまいます。

ですので、独自のキャラクターや世界観は作り込まないですね。

それとは別に、世界的に流行しているような「今なら誰でも知ってる」という、そういった親しみやすさがあれば、そこにうまく乗っかっていくというのはありなので、そこがちょっと難しいところですね。

常にアンテナを張っていないといけないと思います。

 

ハイパーカジュアルゲームとはのインタビュー画像

 

ーなるほど。次の新しいゲームを考えようとなった時に、まず最初にやることは何ですか?

最近はゲームメカニクスありき、ゲームの仕組みありきで考えていますね。

 

ーその、ゲームメカニクスとは何でしょうか?

ゲームを1つの構成物と考えた時に、そのゲームがどういう仕組みの組み合わせで成り立っているのかという事が言えると思うんですが、その仕組み一つ一つの事をゲームメカニクスと呼んでいます。

操作方法、ゲームの勝ち負けのルール、ゲームの構造みたいなものですね。

ハイパーカジュアルゲームをそういうゲームメカニクス単位で分解した時、世界的に今どういうゲームメカニクスがウケているっていうのが、ランキングや市場調査をしていると何となく見えてきます。

そこで流行っているゲームメカニクスをまず基準として考えた上で、更に別の新しい要素を足して、今までになかったような、でもみんなが知っているわかりやすいハイパーカジュアルゲームとして考えていくという感じですね。

 

ーということは、全く新しい革新的なものを作ろうということではなくて、今流行っているものの要素を分解していって、更にそこに自分なりの何かを足していくということですね。

そうですね。

僕は最近そのやり方で取り組んでいますが、戦略でいうと、ハイパーカジュアルゲームの企画の方針には2通りのやり方があると思います。

1つは今言ったように、既存の流行を抑えた上で更にそこに新しいものを足していって、確率高くヒットを狙っていくというやり方。

もう1つは、本当に全く新しい革新的なものを考えてホームランを狙いに行くやり方ですね。

トレンドを追っていくというやり方だと、大ヒットと言うのはやはり難しくなります。

全く今までになかったようなゲームメカニクスで、且つみんなが一目見ただけで理解できるような新しい何かを作ることが出来たら、それは特大ホームランになるようなポテンシャルを秘めているゲームになります。

 

ハイパーカジュアルゲームとはのインタビュー画像

 

ー流行りのものを参考に追っていくという部分ですが、見ているものはランキングとかSNSですか?

そうですね。

僕は、アプリストアのランキングとSNSと広告です。

 

ーランキングはどの辺りを見ていますか?

iOSのApp StoreのUSのランキング(ゲーム)を毎日見ています。

ここが今、大手のパブリッシャーによるマネタイズが走っていて、当たっているものが確認できます。

SNSは特にTik TokとSnapchatですね。

Tik TokとSnapchatの方には、マネタイズの前段階であるCPIテスト中の広告が回っているので、そっちの方をチェックしていると、今来ているものの次の一歩の傾向みたいなもの、他社のパブリッシャーがどういうゲームをテストしているのかというものを掴むことができるかなという感じです。

 

ー今流行っているもののちょい先を見据えて分析しないとダメということですね。

はい。

ちょい先を見据えた上で、そこからは自分の勘で「このちょい先が発展していくと、どういう風なゲームが考えられるかな」とか「このちょい先のものに対して更にどういうものが求められるのかな」などと考える感じですね。

 

ーちょい先の更に先を見据えた時に、何が来るんだろうって予想する力、それはこれまでの経験もあるし、本人の感性もあると思うんですけど、その力を養うために普段から気をつけている事ややっていることはありますか?

これはもうTik TokとSnapchatで、ひたすらハイパーカジュアルゲームのアカウントを見まくることです。

 

ーゲームに関係ない一般の人ではなく、ひたすらゲームのアカウントを見る?

基本はそうですね。

Tik TokとSnapchatには、「ハイパーカジュアルゲームの気持ちいい瞬間動画」みたいなのを投稿している一般のアカウントがたくさんあるので、そういうアカウントをたくさんフォローしたり、動画にいいねをしたりしていると、そのうち自分のおすすめフィードにもそういった動画が上がってくるんです。

そのため、ハイパーカジュアルゲームの広告などが流れてくるようになります。

そうすると、今のストアランキングにはない、当たる前の原石的な有象無象のゲームが確認できるようになるので、そこを追っていると何となく共通点とか流行りの世界観とかが香ってきます。

 

ーターゲティングされるから、自分に合ったコンテンツが表示されやすくなるということですね。

そうですね。

 

ハイパーカジュアルゲームとはのインタビュー画像

 

ーYouTubeはあまり参考にしないのですか?

YouTubeもハイパーカジュアルゲームの動画を投稿しているアカウントがあると思うんですが、結局そこのところも拾ってくる先はTik Tokからだと思います。

 

ーいわゆる転載動画ですね。

そうです。

 

ーでは、Twitterはどうですか?

Twitterはそもそも動画を見せ合うという土壌ではないし、広告自体も流れていないのであまり確認はしないですね。

とにかく実際にハイパーカジュアルゲームの広告が動いている場所を押さえて、ユーザーが実際にどんな広告を見ているのかという肌感を持つことが重要です。

どういうゲームだったらユーザーに刺さるプレイ動画になるのか、どういう広告を見たらユーザーがプレイしたいと思ってくれるのかという肌感は、やはり実際に広告が流れているSNSで、現物を体験していないと分からないと思います。

 

ーそうなると、家でもひたすら見ている感じですか?

そんな感じです…!

 

ー通勤時も?

はい。

ちょっとした隙間時間もチェックしています。

Tik Tokのおすすめを見て、ひたすらさばいている感じですね。

 

ー例えば、電車で他の人の携帯の画面をチェックしたりしますか?

あまり見ないですかね。

 

ー車内の広告なんかもあまり見ない?

それはあまり参考にならないですね。

 

ーSnapchatは日本では流行っていないですよね?

日本では流行っていないですけど、広告出稿先としてはハイパーカジュアルゲームは割とSnapchatにも出稿されるので、流れている広告を確認する媒体としてはTik TokとSnapchatは最適ですね。

 

ーそのハイパーカジュアルゲームの広告アカウントは海外の人ですか?

おそらくそうだと思います。

 

ー海外の人が出した広告が日本向けに配信されているということですか?

そうです。

日本向けとか、世界に向けての配信ですね。

 

ー先程USのランキングの話が出ましたが、基本はアメリカなんですか?

はい、基本はアメリカです。

 

ーインドはどうなんですか?人口は多いようですが。

あまり意識はしないですね。

 

ハイパーカジュアルゲームとはのインタビュー画像

 

ーひたすら見続けて要素を分解して、次はこんな感じかな?となった時に、どんなことを大事にして企画にまとめていきますか?まず、企画書を書くんですか?

そうですね。

エンジニアと組む時は企画書と仕様書を書いてエンジニアに渡して進めます。

 

ー仕様書はどれぐらいの量になるんですか?

ハイパーカジュアルゲームでいうと、作っているエンジニアももうある程度のことは分かっているので、10ページ以内に収まることが多いですかね。

中身的にも画面の遷移などはいらないので、結局ゲームの動画の中で流れているものだけが、最初のプロトタイプの段階で必要なんです。

そこ以外の仕様書は書かないので、結構ボリュームは少なくなりますね。

 

ーそれでも10ページは書くんですか?

ものによります。

ハイパーカジュアルゲームを何本も作って、これまでの開発リソースが溜まっているエンジニアだと、企画書だけで進めることが出来ます。

 

ー企画ができてエンジニアとミーティングをして、このゲームを作っていこうとなるわけですが、そのゲームを制作をする際に大事なポイントはどこになりますか?

プロトタイプの部分だと、余分なものは作らないという感じですね。

 

ー先程あったビジネススキームでいうと、シンプルなものを?

シンプルでもないですね。

「必要ないものは作らない」と言った方が正確ですかね。

出稿する広告テスト動画において必要な要素であり、ゲームを通して伝えたい感情のコアとも言えるものは、それは短い開発スケジュールの中でも最重要度で作り込むべきです。

 

ープロトタイプは、平均すると何日ぐらいで作るんですか?

1週間ぐらいですかね。

2週間だと、ちょっとかかっちゃったなぁという感じです。

 

ー1週間でプロトタイプを1本作って、広告は同時進行で作っているんですか?

いえ、プロトタイプができたあと、2日間ぐらいで動画を撮ります。

動画を撮っている時には、もう次の企画が走っている状態です。

 

ハイパーカジュアルゲームとはのインタビュー画像

 

ー広告はどんな媒体に出稿していますか?

今だと、facebookとSnapchatですね。

 

ーその際のCPIの目標はいくらぐらいですか?

30円以下ですが、テストの時期やアプリによって若干変わってきます。

 

ー1日でもCPI30円を超えたらテスト終了ですか?

いえ、だいたい2〜3日間回しての平均値で見ています。

30円以下で推移するようなら、見込みありと判断して改善フェーズに移行します。

 

ーCPIの平均値が30円以下になり、これは見込みありと判断したら、一度広告は止めるんですか?

はい、そこで止めます。

 

ー止めて、そこにプラスアルファの部分を足していくと。

はい、そのゲームを改善していくフェーズに入ります。

もう少しCPIが下がる余地がありそうだったら、下げるようなゲームのアップデートを加えたり、継続率を上げてLTVに関わる部分を改善していったりします。

そこでCPIがLTV以下になるかという改善を行っていきます。

 

ー改善を試みた結果、前より悪くなることもありますか?

それもあります。

 

ーその場合はどうするんですか?

その場合は元に戻して、また別の改善をしていきます。

 

ーテストはどれぐらいの期間行うんですか?

目安としては、だいたい2〜3ヶ月ぐらいですね。

 

ーこれもうだめだなというのは最短でどれぐらいですか?

ダメだなというものは、CPIテストで弾かれたり、最初の1ヶ月ぐらいで継続率が上がらなかったりするとダメだなと判断します。

 

ーその場合は改善をしないんですか?

はい、もう諦めます。

 

ーそこは、先程出てきた要素がうまくハマらなかったということですか?

はい。

 

ーまとめると、必要な要素だけを詰め込んだプロトタイプを作って広告テストを重ね、生き残ったものを改善していく。そしてこれはいけるぞとなったタイミングで、最後の調整をするということですか?

そうですね。

 

ー正式リリースまで2ヶ月ぐらいかかるとなると、先程出た「ちょい先」「その先」を見据えてないとダメということですね。

はい。

今流行っているから作ったとしても、リリースした頃にはどうなっているかはわからないので、先を読む感覚が大事なんです。

 

後編へ続く

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

実は奥が深かった「ハイパーカジュアルゲームの世界」はいかがだったでしょうか?

インタビューが長くなってしまったので、前編・後編に分け、次週後編として「動画広告」の部分についてのインタビューを掲載予定です。

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それでは後編をお楽しみに。

 

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