「CPI」という言葉を聞いたことがありますか?
ハイパーカジュアルゲーム開発を考えている人は、目にしたことがある言葉なはず。
CPIはハイパーカジュアルゲームを収益化する上でとても重要性のある指標です。
こちらの記事では、
・CPIとは何か
・ハイパーカジュアルゲーム開発でCPIを見る必要がある理由
を詳しく説明していきます。
記事の後半ではCPIを改善させるためのヒントも紹介していますよ!
今まで見て見ぬ振りをしていた方もこの機会にしっかり理解して、ハイパーカジュアルゲームの開発に役立てましょう。
■目次■
CPIとは「Cost Per Install(コスト・パー・インストール)」の略称です。
直訳すると「1インストールにかかった費用」。
ユーザーひとりにアプリをインストールしてもらうためにかけたコストのことを指します。
CPIを求める計算式はシンプル。
CPI = 運用金額 ÷ インストール数
※運用金額 = プロモーションにかかった広告費など
※インストール数 = 獲得したユーザー数
ハイパーカジュアルゲームでは集客を広告に頼っているため「運用金額 = 広告費」となります。
ここまで読んで「なるほど、CPIを見ればコストが分かるのね」と理解できた方も、新たな疑問がわくのではないでしょうか。
それは「どこまでCPIを下げればいいの?」ということ。
CPIを単体で見ると、CPIをどこまで下げれば収益化できるのか分かりにくいですよね。
そこで重要となる指標が「LTV」です。
LTVとは「Life Time Value」の略称で、ユーザーがアプリをインストールした後に発生させた収益の累計のことを指します。
ハイパーカジュアルゲームで稼ぐためには、LTV(1ユーザーがもたらす収益)がCPI(1ユーザーを獲得するのにかかった費用)を上回っている必要があるのです。
そして、この「LTVとCPIの比率」を調べるために利用する指標が「ROAS」。
ROAS= LTV ÷ CPI
※ROAS = Return On Advertising Spendの略。広告費に対するリターンを表す指標。
「LTV > CPI」が成り立っている状況ではROASが1より大きくなるはずなので、そうなるようにテストを重ねていきます。
ハイパーカジュアルゲームを収益化させるには「LTV > CPI」となっていることが必須条件なのです。
どんなジャンルのアプリも収益がコストを上回ることは大切。
その中でも特にハイパーカジュアルゲームの場合はCPIを見る必要があります。
ハイパーカジュアルゲームの特徴を知り、CPIを見る必要がある理由を解き明かしましょう。
ハイパーカジュアルゲームは集客を広告に頼っています。
主に動画広告を配信し、ユーザーがその広告をクリックすることでインストールに誘導するのです。
広告で集客を行っているということは、広告費が収益に直結するということ。
CPIの計算式をおさらいすると、こうなります。
CPI = 運用金額 ÷ インストール数
ハイパーカジュアルゲームの場合はこの式の「運用金額」のほとんどが広告費なので、広告費が収益に直結するのです。
ハイパーカジュアルゲームを収益化させるためには、広告を最適化してCPIを下げる必要があります。
ハイパーカジュアルゲームはそもそも広告費の金額が大きいことも特徴のひとつ。
ハイパーカジュアルゲームは国籍を問わず誰でもプレイできるゲームジャンルなので、広告配信のターゲットが世界です。
やはり世界に配信すると、日本国内でだけ配信するよりも配信ボリュームが大きく、莫大な広告費がかかります。
つまり、CPIが合わないまま配信してしまうと損も大きくなってしまうというわけ。
ハイパーカジュアルゲームはターゲットが大きいからこそ多額の収益も出るゲームジャンルですが、反対に多額の損もしてしまう可能性があるのです。
そこで、損をしないために使用するのがCPI。
ハイパーカジュアルゲーム業界では、収益化する前にプロトタイプ(コストをかけずに作った簡単なバージョンのアプリ)をリリースし、テストを重ねます。
目標CPIを達成した優秀なプロトタイプのみ本格的にコストをかけて開発を進める仕組み。
こうすることで、収益化できそうなハイパーカジュアルゲームを選んでお金を投資できるのです。
ハイパーカジュアルゲームは基本的にアプリ内課金がありません。
ユーザーは無料でアプリをダウンロードし、プレイし続けられます。
(※稀に広告を非表示にするために課金を設けるハイパーカジュアルゲームもありますが)
アプリ内課金があるアプリだとそこで大きな収益を得られるため、インストール数が少なくて課金を増やせば収益化が可能です。
対してハイパーカジュアルゲームの収益は広告の再生によるものがほとんど。
広告を1回再生することで得られる収益は少ないため、より多くのユーザーを集め、より多く広告を再生してもらう必要があります。
つまり、ハイパーカジュアルゲームのLTVは小さいため、「LTV > CPI」を達成するにはCPIをもっと低くし、小さいコストで多くのユーザーにインストールしてもらう必要があるのです。
それでは、ここまで重要な指標であるCPIはどのようにして下げるのでしょうか?
状況によって柔軟に対応する必要がありますが、ここでは2つ紹介します。
CPIを下げるためにはまず広告を見直すことが有効です。
ユーザーは広告を見てアプリをインストールするかを決断するので、広告の質はCPIに直結。
実は、広告の動画の「開始2~3秒」でゲームのおもしろさが伝わらなければインストールされないと言われています。
CPIを下げて収益を上げる重要な鍵は「開始2~3秒でおもしろさが伝わる、印象的で分かりやすい広告を作ること」です。
CPIを下げるためには、広告だけでなくハイパーカジュアルゲーム自体も見直してみましょう。
ハイパーカジュアルゲームの目的が分かりやすいか、気になる内容か、需要があるジャンルなのか、といったことを意識してみてください。
ハイパーカジュアルゲーム自体が悪いと、いくら広告を見直してもインストールされず、CPIは高いままです。
悪いハイパーカジュアルゲームの見直し方についてはこちらの記事を参考にしてみてくださいね。
これまで、ハイパーカジュアルゲームを収益化させるには「CPI」を見るべき、というお話をしてきました。
でも「やっぱりプロモーションは難しい!」と感じた方も多いはず。
あれもこれも工夫しながらCPIを調節し、さらにハイパーカジュアルゲーム自体の開発も進めるのは大変ですよね。
そんな方は「パブリッシング事業」を利用するのがおすすめです!
パブリッシング事業はプロモーションを最適化してCPIを下げる作業を一手に引き受けてくれます。
なんと広告費も負担してくれるので、開発者は難しいことを考えずに、質の高いハイパーカジュアルゲームを作成することに集中できるのです。
ハイパーカジュアルゲームを開発してみたいけど、「CPIとかよく分からない」「収益化させる自信がない」という方はぜひ一度相談してみてくださいね!