女性向けのテーマを起用したハイパーカジュアルゲームの人気が出てきています。
でも女性向けのテーマは「男性にヒットしないから効率が悪いのでは?」と感じますよね。
確かにハイパーカジュアルゲームではどの性別や年齢でもプレイできるテーマを起用するのが一般的。
ではなぜ今、女性向けのハイパーカジュアルゲームが人気になっているのでしょうか?
今回はその理由を分析すると同時に、女性向けのハイパーカジュアルゲームを4つ紹介します!
■目次■
なぜ女性向けのハイパーカジュアルゲームが人気なのか、その理由を筆者なりに分析しました。
普段ゲームをしない女性も、女性向けのテーマのゲームならプレイする可能性があります。
というのも、テーマが女性向けの場合、女性がハイパーカジュアルゲームを「自分ごと化」しやすくなるのです。
自分ごと化とは溢れているたくさんの情報の中で、ある特定の情報に自分を重ね「これは自分に関係がある!」と感じること。
例えば「交通」や「髭剃り」などは、女性にとって親しみが薄いテーマ。
その点「男性関係」や「美容」などのテーマは女性が自分を重ねやすく自分ごと化しやすいのです。
マーケティングにおいて自分ごと化はとても大切。
ハイパーカジュアルゲームの広告を見るユーザーは、家でリラックスしたり電車に揺られたりしながらボーッとスマホに流れる広告を眺めています。
流れるコンテンツのなかで共感できる要素を見つけて初めてその広告に興味をもつのです。
女性向けのテーマを起用することで「自分ごと化」を促進し、普段ゲームをしない女性にもプレイしてもらえる可能性が高まります。
するとターゲットとなるユーザーの総数が増え、ダウンロード数も増えることが見込めるのです。
意外と女性向けのテーマのハイパーカジュアルゲームをプレイする男性も多いと考えられます。
女性向けのテーマだからといって、女性しかプレイできないわけではありません。
ゲームが誰でも楽しめる内容となっていれば、男性ユーザーにもプレイしてもらえる可能性があるのです。
また、女性向けのテーマだからこそ男性ユーザーの興味をひくこともあります。
ハイパーカジュアルゲームは通常、年齢や性別を超えたテーマを扱うもの。
そのため女性向けのテーマを起用したハイパーカジュアルゲームには、他にはない「新鮮さ」があります。
今まで見たことがない新しいテーマは男女両方の興味をひくのです。
それでは、実際にヒットしている女性向けのハイパーカジュアルゲームを紹介します。
一言に「女性向けのテーマ」と言っても色々と種類がありますよ!
プレイヤーの女性が彼氏の浮気調査をする「彼氏が浮気してるっぽい」。
タイトルから分かるようにかなり特徴的なテーマを扱っている人気のアソート系ハイパーカジュアルゲームです。
女性を意識して作られているので、主人公のキャラクターも女性。
浮気調査の対象は彼氏に限定されていて彼女に対してはできないため、男性は自分ごと化しにくいでしょう。
しかし「浮気・不倫」をテーマにしたハイパーカジュアルゲームは珍しく、「新鮮さ」や「独創性」は抜群。
この「新鮮さ」や「独創性」で女性だけでなく男性ユーザーの心も掴んだことがヒットにつながったのだと考えられます。
詳しくはこちらのレビュー記事を参考にしてみてくださいね!
「Acrylic Nails!」は、プレイヤーがネイリストとなって爪のデザインをするハイパーカジュアルゲーム。
テーマはネイルなので、美容に興味がある女性を意識したテーマです。
「男性にもプレイしてもらえるか」という観点においては、正直微妙なところ。
アクリルネイルと聞いてピンと来る男性は多くありません。
そのため新鮮と言うよりは「馴染みがない」と捉えられてしまう可能性が高いでしょう。
男性ユーザーにもプレイしてもらうためには男性にとっても分かりやすいテーマであることが重要。
「Acrylic Nails!」は男性ユーザーを取り込むことをあまり意識せず、女性ユーザーにアプローチすることにフォーカスしたハイパーカジュアルゲームだと言えます。
「Icing Cookie」はクッキーを作りアイシング(デコレーション)するハイパーカジュアルゲーム。
生地を作るところから始め、型抜きをしてオーブンで焼き、アイシングをします。
与えられたクッキーにアイシングするのではなく1から作り上げるため、達成感は大きめ。
お菓子作りを楽しむ人は一般的に女性が多いため、女性向けのテーマと言えます。
ただ男性にとっても「お菓子作り」は馴染みがあり、ゲームプレイに女性特有の知識を必要としません。
そのため男性も楽しんでプレイできるハイパーカジュアルゲームです。
「DIY Makeup」は、コスメを作り女の子のメイクアップ(化粧)を完成させるハイパーカジュアルゲーム。
テーマはメイクアップなので、完全に女性向けです。
男性にはアプローチしにくいテーマですが、女性への引きは抜群。
それもそのはず、「DIY Makeup」は「自分専用のコスメを作る」という女性の夢を叶えているのです。
現実では自分専用のコスメを作る体験はなかなかできません。
そんな理想の状況をゲーム内で実現することで、女性ユーザーがハマるハイパーカジュアルゲームになっているのです。
逆に男性にはコスメをカスタマイズする願望もあまりないため、このハイパーカジュアルゲームの魅力も半減してしまうでしょう。
いかに男性ユーザーにゲームとしてのおもしろさを伝えられるかが勝負となります。
これまで女性にターゲットを狭めたハイパーカジュアルゲームを紹介してきました。
しかし実は、ハイパーカジュアルゲームにおいてターゲットを狭めることはあまりおすすめされていません。
理由はターゲットの総数が減少するとダウンロード数も減少する可能性があるから。
そのため、基本的にはどんな性別や年齢の人でも楽しんでプレイできるテーマを選ぶのが吉。
できるだけ多くの人に訴えかけるテーマを選択し、プレイヤーとなり得る人を増やしましょう。
女性らしいテーマに挑戦してみるときは気をつけてくださいね。
「どんなテーマにすればいいの?」「アイデアが浮かばない!」という方はぜひこの記事も参考にしてみてください。
ハイパーカジュアルゲームの開発で最も大切な要素は「ユーザーが楽しんでプレイできること」。
「中毒性」や「分かりやすさ」、「新鮮さ」などの要素が揃っていてユーザーが楽しくプレイできるアプリは成功する傾向にあります。
楽しんでプレイしてもらえればリテンション(1ユーザーがプレイする期間)が改善し、収益も上がるはず。
そしてユーザーが楽しんでプレイできるかどうかは、収益化前にテストを重ねることで判断します。
きちんとテスト結果を分析することで、男女関係なく、需要にマッチしたゲームを開発できるのです。
ユーザーファーストを心がけて開発を進めてみてくださいね!
ちなみに、テスト結果の分析などの難しいことは「パブリッシャー」というプロにお任せするのがおすすめ。
パブリッシャーはハイパーカジュアルゲームの開発・収益化のお手伝いをする企業のこと。
デベロッパーはマネタイズのことを考えずに開発に専念できます。
プロの力を借りることで需要にマッチしたハイパーカジュアルゲームを開発してヒットを目指しましょう!