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LTVとはLife Time Valueの略。日本語にすると顧客生涯価値といわれています。
マーケティング業界ではあらゆる局面で使用されており、顧客一人当たりがサービスや商品に対してもたらす利益の総額を示す指標です。
アプリの中のマーケティングでいうと、1ユーザーがアプリに対してもたらす利益の総額のこと。
もっと平たく言うと、ユーザーがそのアプリにどれだけお金を落としてくれるかという指標となります。
ハイパーカジュアルゲームにおけるLTVとは、どのような意味を持つのでしょうか。
ハイパーカジュアルゲームは集客のほとんどを広告に頼っています。
その際に重要視されるのがCPIという値。アプリが1インストールされるのにいくらかかったかをはかることができます。
このCPIをLTVが超えることで、そのハイパーカジュアルゲームは利益を生むことができるのです。
前述した通り、ハイパーカジュアルゲームにとってLTVを上げることは重要課題。
ではどうしたらLTVを上げることができるのでしょうか。
LTVを上げるため、ユーザーに長く多くプレイしてもらえるアイディアをご紹介いたします。
難易度調整(レベルデザイン)はハイパーカジュアルゲームのLTVを上げるという意味でかなり重要なポイント。
ステージの難易度が簡単過ぎれば飽きてしまうし、難し過ぎればユーザーは諦めて離脱してしまいます。
ユーザーがプレイしていて気持ち良い難易度を心がけることが大切。
多くのユーザーはゲームをプレイすることで「自分はすごいんだ」と思うことを求めています。
そう思ってもらうには、絶妙な難易度を設けなければなりません。
ユーザーがどのステージで離脱しているのかなど、データを見ながら細かく調整していきましょう。
難易度を調整する際、ステージクリアまでの選択肢をユーザーに与えることも有効です。
ステージをクリアする術が1つだけであれば、ユーザーは自分の有能さを実感することはできません。
まるでチートしたかのような近道があったり、なんでもできちゃうようなスーパーアイテムを手に入れたりできるなど、自分が選んだ道でステージをクリアすることで優越感に浸ることができるのです。
クリアのためにユーザーがリスクを伴う行動を起こした場合、相応に褒めてあげることもLTVを上げる要因となり得ます。
まずは、昨今注目されている「Oddly Satisfying」というジャンルをうまく使って、ユーザーの潜在的な感覚にうったえかけるというもの。
Oddly Satisfyingとは、なんだかわからないけれど見ていると(聞いていると)気持ち良い気がする……というかなりあいまいな感覚。
それでいて見る(聞く)だけで快感を味わうことができるので、自然と離れられなくなってしまうのです。
このOddly Satisfyingな感覚をうまく取り入れることができれば、ユーザーは自然とそのアプリから抜け出せなくなるかも。
「Oddly Satisfying Video」と検索するとたくさんの動画が出てくるので、ぜひ参考にしてみてください。
ゲームが面白いことはもちろんなのですが、それだけではなかなかユーザーの離脱を避けることはできません。
なぜならどこかで「飽き」を感じてしまうからです。
その飽きを食い止めてくれる要素の1つがコレクション要素であるといえます。
ゲームを進めるとスキンやキャラクターが集まるという仕組みは、多くのハイパーカジュアルゲームが取り入れているもの。
そうしたコレクション要素は、何かを集めるのが好きなコレクター癖のあるユーザーに刺さっているのです。
ゲームをクリアするとゲーム内コインをもらうことができ、そのコインを使えば新しいスキンを解放できるとなると、ユーザーはそのためにプレイを続けます。
また、広告を再生すればコインが3倍もらえる!なんて仕組みを作っておけば、広告を再生してくれる回数も増えるのです。
例えばボールを投げた距離を競うというハイパーカジュアルゲームがあったとします。
ユーザーは自分の記録を伸ばすことに最初は執心するかもしれませんが、それだけでは次第に飽きが襲ってきてしまうのです。
そんなときに有効なのが「ミッション」であるといえます。
ミッションを与えられたユーザーはただゲームをプレイするだけでなく、ミッションをクリアすることに対して熱意を燃やし始めます。
「飛距離100Kmを出す」「ボールを木にぶつける」などミッションの内容はなんでもOK。
ミッションをクリアした際はそれ相応の報酬を与え、ユーザーを称えましょう。
褒められることでユーザーはミッションクリアへの熱を上げていきます。
毎日更新されるデイリーミッションだけでなく、ゲームのプレイを続けることでクリアできるミッション(100回プレイする、レベルを100にするなど)もおすすめです。
LTVが上がれば単純にアプリの収益を上げることができます。
ユーザーの数を確保することも大切ですが、獲得したユーザーを飽きさせない施策もしっかり考えていきましょう。
とはいえLTV施策はアプリがヒットしたあとの話。
まずはヒットアプリを出さないことには何も始まりません。
まだヒットアプリを生み出せていないのであれば、アイディア探しから始めてみてくださいね!